◆WORLD PEACE NOW 3.8◆

　『WORLD PEACE NOW 3.8』というイベントに参加した。簡単に言えば、対イラク戦争に反対する集会とデモ行進のイベントである。

　このところの、アメリカ主導による対イラク開戦への一連の強引な流れには、強い不信感と反対の意識をもっている。「でも、参加できるようなイベントもない」と飲み会で友人に喋ったら、このイベントを教えてくれて一緒に行くことになった。

　このような集会には学生時代2回（国際反戦デーと有事立法反対だったかな）だけ参加したことがある。その時は、政党色や党派色がところどころにはっきりと顔を出すことがあり、違和感が強かった。会の趣旨にまったく関係ないスローガンが、シュプレヒコールとしてマイクから流れたりで、とても印象がいいとは言えなかった。

　学生を終え社会に出てからは、まったくこのようなものには行かなかったが、今回のイベントに参加して驚いた。政党色・党派色が薄いのだ。会場には組織動員された人ののぼりなども多かったが、非常に"普通の人"率が高いのだ。
　途中で壇上の人が、「このような集会に初めて参加された方は手を挙げてください」と言ったときも、まわりの半分ぐらいが手を挙げていた（一応、そういう人用の席ではあったが）。

　イベント自体も、反戦以外には強調されるところもなく、非常に納得できるものだった。デモだって、結局シュプレヒコールなど叫ばなかったし、皆の列に紛れて家内と一緒にぶらぶら日比谷から東京駅まで歩いただけ、という感じだった。
　主催者側もそのようなムードになる努力をしていたと思う。「集会」とは言わず「ラリー」、「デモ」と呼ばず「パレード」である。政治アレルギーのある普通の市民にも受け入れやすい。ただ、主催者の予想以上に人が集まったため（主催者発表で4万人）、異様に手際が悪いところも目立ったのだが・・・。

　このような集会に参加したからと言って、自分がなにかを成し遂げたというものではない。ただ、そこに居たことによる意志表示と、この場所にこのように書くことによる、わずかな"宣伝"という効果もあるのだと思う。

　かなりの確率でアメリカは、3月中には対イラク戦争を始めるだろう。それに対して、大きくなくても何らかの意志表示は続けたいと（今の時点では）思っている。