◆正月の終わり、沈んだ気分で◆

　沈んだ気分から抜けられない。
　理由はいくつもある。

・正月休みの大酒の影響。大酒後数日間は鬱っぽくなりやすい。
・あと1日で正月休みも終わり、会社に行かなくてはならないこと。
・親戚に会い、新年になりで、過去を振り返る機会が多かった。そして今まで生きてきてたどり着いた自分の現状を思うと暗澹たる気持ちになった。

などなど、重なり合っている。

　気分を変えるために自転車に乗って出かける。しかし、2時間走っても気は晴れない。この程度走ると変わることが多いのだが・・・。50kmほど走り、雪があちらこちらに残る夕暮れの帰り道。突然、多くの人々、事柄への感謝の念があふれ出てくる。
　ろくなものではない私だけど、家族・親戚・友人・・・多くに支えられてきてここまでやって来れた。夕暮れ、夕焼けには人の心を変える魔力がある。その魔法にかかったのだろう。

　でもね、ありとあらゆる全てのものに感謝したわけではない。依然として思い出すだけで不愉快な、主に仕事関連の存在・事柄は、圧倒的なものとして残っている。そんなところまで感謝できれば、宗教的な体験に近いのだろうが、まだまだ世俗的で安心だ。

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　そして正月休みの最終日。まだ気分は晴れない。疲れているけど今日もゆっくりサイクリングに出かける。強い強い向かい風の中を北に向かって進む。
　空気は素晴らしく透明である。太陽には雲が掛かっているが、真上の空には抜けるような青。山々にも日が射している。秩父から丹沢の山々、八ヶ岳まで、逆光もかすみもかからず見渡せる。凍る風の中の雄大な風景。

　日が沈みゆく中、今日も帰ってくる。土手を低く飛ぶ雀の群、彩湖の水鳥たち、水面に映る夕焼け、ゆっくりと暗くなっていく青空。ごく当たり前の真冬の光景。

　気分は晴れないままだけど、なんとか今年も頑張っていこう。一日いちにちを数え、噛みしめながら。
　出来るだけ自分を偽らず、人を大事にし、短気で辞めることもなく。そして来年・再来年への具体的な道筋を立てていこうと思う。

<2003/01/07>