◆退屈を楽しむ◆

　最近行く海外旅行は、リゾート、それも先進国でない国のリゾート地に行くことが多い。

　ネパールのポカラ、バリのウブドやクタビーチ、インドのゴア、それぞれそこの観光名所には行くが、基本的にはカフェなどに長く腰を落ち着けて、湖畔やビーチ、渓谷などの遠い風景をボーっと見続けるのだ。
　先進国のリゾートとかもあるのだろうが、なぜか魅力を感じない。それは、リゾートを楽しむ以外のところ、値段が安いことと、素朴な人々、素朴な田園風景などにあると思う。

　昔はせっかく海外に行ったのだから時間がもったいないと、いろいろ見て回ったりした。でも今は違う。「退屈を楽しむために」行っているのだ。
　退屈をする暇がないくらい、仕事・家事・趣味とふだんの生活は忙しい。ボーっと遠い景色眺めて、何も考えず、はたまたもの思いにふけるのは、よく考えるとすごくぜいたくなことと思う。

　そのようなところで必要なのは、遠い風景、できれば水辺、気持ちの良いオープンカフェ、それも混んでいなくて追い出されないところ、という二つのポイントが重要な気がする。でも、日本国内でこの条件にかなうところはあまりないような気がする。
　水辺のカフェも少ないし、リゾート客の多く行くところは混んでいてうるさくて長居できないし、長居して気持ちの良いところではない。

　忙しい生活が続く限りは、今後もやはりポカラとかに行くことになるのだと思う。
　そう、どこか他にお勧めの場所があったら、ぜひ教えてください。

※写真はポカラ※

★ここまで書いた後のその日、ポカラ空港でカトマンズ行きの飛行機を6時間以上待つはめになった。その間、ロイヤルネパール航空は3時間待った後にキャンセル、次のCosmic Airも遅れ、後半4時間は閉鎖的な待合室ですることもなく過ごした。やはり退屈でも気持ちのいいところでないとだめである。

<2002/01/04記述>