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★シマノもてぎロード（2003/4/29）★

　3月は1250km、累計でも3カ月で2700kmと、今までにない練習量を確保してきた。
　しかし、4月に入って最初の10日間は3月のオーバートレーニングの反動で練習できず、中旬の10日間は突発事態でお休み、下旬は大風邪。レース3日前まではたったの2日間、60kmしか乗っていない。
　通常、レース前3日間はほとんど乗らず疲労を抜くのだが、それよりも体調を少しでも戻すことのほうが重要である。4/26、4/27と追い込み系のトレーニングを行い、調子を戻そうとはしたが、やはり今一つである。

　当初は、7:40のオープン2、10:00のマスターズ40+、12:30のエリートM2と、3レースに申し込んでいたが、風邪の咳も抜けきらないので、朝一のレースはキャンセルする。家からの出発は5:00、外環−常磐（水戸IC）経由で7:10には会場に着く。

　今日のメインはマスターズ40+である。だいぶ前から、チームメイトの米谷さんといろいろ相談をし、二人で逃げる戦法をとることになっている。米谷さんの脚力・地力は、私よりかなり上である。体調不良の私が着いていくのは困難と思うが、とにかくやってみよう。
　打ち合わせでは、1周目の前半の登りが終わったところで、二人で逃げ始め、43〜45km/hくらいをキープ。100〜200m離れたら、40km/h程度に落として逃げ続ける、という計画だった。このスピードを二人で維持するのはなかなか辛いが、このペースでないと逃げ切ることはできない。
　会場で参加メンバー表を見ると、パインヒルズから鳥海さん、秋郷さんという二人の強豪が参加している。また、つねさぶろう、勝輪のメンバーもいる。これは、逃げは難しいなというのがメンツからの印象だ。

　米谷さんとの整列順は近く、スタート地点までの移動で、前から2列目程度の前後に並ぶ。
　そして、スタート。
　ちょっとクリートが入らず手こずるが、入ってからダッシュする。後ろに米谷さんが着いてくるかを確認しながら、前のほうに行く。
　左へ曲がり右へ曲がり、坂ストレート前で5番手程度をキープする。で、問題の坂に入る。一人、青いジャージの選手が逃げ気味にアタックをかける。私はそのすぐ後ろあたりを走る。速度は30km/h。ちょっと辛い。しかし、ここで前にいないと逃げのアタックをかけられないので頑張る。後を見ると米谷さんが着いていない。10mぐらい遅れている。いかん、その位置ではアタックはかけられない。後をちろちろ見ながら上っていく。

　登り切ったところで、アタック気味に踏むが米谷さんは集団の中である。一人で行く気はまったくないので、集団に戻る。米谷さんは「すみません、いっぱいなんで無理」と言う。「集団で行きましょう」と答え、集団内の前のほうをキープする。
　正直なところ、二人逃げは辛いのと、米谷さんに着けないという強い恐怖があったのだけど、それもキャンセルなのでホッとした。しかし、ペースはかなり速い。いや、体調が不十分だから速く感じるだけなのかもしれない。ローテーションは行われていないけど、集団は涙滴型に若干近い形に思える。速いペースのせいか、後ろから上がってくる人も少ない。

　そんな感じで2周目に入る。ホームストレートでもポイントなどは付かないのにスピードが上がり、辛い。2周目の登りはかなりペースが速い。いっぱい気味なことと、ここで力を使い尽くさないようにと、少し遅れる。登りが終わり、Ｕターンしたあたりで三人程度が逃げる。見えないところまでは行かないけれど、100mくらいは離れたであろうか。
　少し離れてしまったこともあり、集団もスピードを上げて追っていく。私はかなり限界に近い感じである。直前2回の練習では短時間ではあるが、徹底的に心拍を上げた。たった二日だがこれがなかったら着いていけなかったと思う。若干横の選手との間が狭くなったり幅寄せされたりもあったが、声をかけてクリアしていく。

　最後のストレートに入る前のストレートでは集団の5番目程度というかなり良い位置をキープしている。スピードも上がっているようで、逃げの三人もかなり近づいてきた。
　最後のカーブを曲がり、ゴールまでは700m。逃げ三人も捕まえたようだ。ここからはスプリント合戦である。先頭から5m、3列目、7人目前後の位置だ。完璧ではないにしろ、うまいところに着けている。
　しかしここから脚が回らない。いつもはスピードを維持していると周りがどんどん後ろに消えていくのだが、今日はほとんど同じか、少しずつ抜かれていく。とにかく回すことに集中するのだが、脚が言うことをまったく聞かない。結局少しずつ差されていき、10番目前後でゴールラインを越える。

　終わった瞬間は苦しくて苦しくてしかたない。止まると吐きそうなので、ぐるぐる回って少し調子が落ち着くまでゆっくり走り続ける。呼吸器系の調子も悪いので、レース結果も見ずにセンサーを返却し、エリートM2もキャンセルする。
　10位入賞をぎりぎりキープできたかとも思ったが、結果は、ほんのわずかの差で11位。

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　計画の逃げもできなかったし、得意だったはずのスプリントもまったく不発。不本意なレースのはずなのだが、まったく、それこそこれっぽっちもくやしくない。
　3月までの基礎力のアップはあったけど、4月に入って鍛えるはずだったピークパワー維持の練習が、まったくできなかった。その結果、ゴール前でスピードを維持できなかったというのは、自分としてはあまりにも関係がはっきりしている。だから、どのように練習すれば去年のような調子に戻すことができるかも分かっている。
　しかし、そのような練習をする時間や意欲を維持できるのかが、実はよく分かっていない。　

　今年、来年は自転車中心の生活を考えていたが、諸般事情でそれも吹っ飛んでしまった。仕事より大事な自転車ではあるが、それよりさらに大事なこともある。
　でも、いずれにしろ来年でレースは辞める。いろいろなこととの折り合いをつけながらでも乗って練習していこうと思う。